1月 16

ラッパーの綴った本から知る生きる苦節と喜び

ラッパーの男性の半生を綴った書籍を読みました。この本は病気や仕事の契約打ち切りなどを経て結婚し子供を持ち、今に至る暮らしを書いたノンフィクションです。この本ではバイトをしながらフリーで音楽活動を続け、写真を撮る仕事をする年下の妻との生活を綴っています。日常に起こったちょっとしたハプニングやどうにもならないお金の問題、子育てなど、日常を真摯に真っすぐに捉えているため、著者であるラッパーをとても身近に感じることが出来ます。また子育てにおいては、友達やアーティスト仲間達と助け合いながら協力しているところに、強い共感を持ちました。出産後もやりたいことを貫く嫁とそれをサポートする夫の姿から、型に捕らわれない自由な思考を持つことの大切さを改めて知ることが出来ます。またそんな二人だからこそ、目の前にある困難に果敢に取り組んでゆく力強い術を持っているのだと感じたのでした。そしてどんなシチュエーションであれ、共に生きるだれかと協力することがいかに大切かを考えさせられました。また、何よりも他者との繋がりが暮らしに良い影響を及ぼすことをこの作品は教えてくれたように感じました。決して良いことばかりではありませんが、誰かと寄り沿うことができる人生は幸せなのだと思います。一人で抱え込まず居心地がいいコミュニティに身を置き、他者と助け合うことも大切な術だと改めて気付いたのでした。

Posted in 小説LOVE | コメントは受け付けていません。
12月 20

青春時代を舞台にした恋愛小説

今まで読んできた恋愛小説の中で最も心惹かれた一冊。それは青春真っ只中の高校生が主人公の作品でした。自ら手にしたいことのために心を燃やし、全力投球で走りきるような勢いと潔さが胸を打つ小説で、馳走感を目一杯感じることができた物語でした。また主人公の男性はいわゆる不良と呼ばれる高校生ですが、一本筋の通った男らしさと優しさは素晴らしき人間的な魅力を醸し出していました。
この物語は育った環境の違う男女が親や周囲の反対に向き合いながらも、お互いの恋愛を貫くストーリーで、決して悲恋で終わらせることなく強く明るく描かれるバイタリティーと純粋に愛を信じる強い信念に、思わず「あっぱれ」という感想を抱きました。周囲からの目は幾らだってネガティブに捉えることができそうですが、それを跳ね返すがごとく心に秘められた原動力に底知れぬパワーを感じたのでした。そんな強いインパクトが私の心を突き動かしたこともあり、ずっと胸の奥で大切にしながらも時々思い出しては、この物語のように「馳走感溢れる人生を走り抜きたい」と考えることもしばしばです。実行することは難しくもありますが、こうした目標を掲げて挑戦することは張り合いがあってよいものだと感じます。そして曲がることのない強い心髄と大切な者を守る優しさを持ち続けたいと、強く思うのでした。

Posted in 小説LOVE | コメントは受け付けていません。
11月 22

レシピ本と調理器具チェックは辞められない

数年前の冬、念願だったスープジャーを購入しました。出掛け先にお弁当を持ってゆく時に温かい汁物を飲むことができることがとても魅力だと感じ、セールの時に購入に踏み切りました。あれから年月は過ぎましたが、一年中とても重宝しております。また本屋さんの書棚にもスープジャーを楽しむためのレシピを特集した書籍などを売られており、レパートリーが増えるきっかけにもなりました。スープジャーを購入した冬、何冊かの書籍の中から選りすぐりの一冊を購入しました。この本にはその時の体の調子にあった食材を使ったレシピが掲載されています。体の中からじっくり温めることができる生姜を使ったものや野菜をたくさん摂取できるお味噌汁まで幅広いレシピ達に今までたくさん助けられてきたのでした。こうしたことがきっかけとなり、最近では料理に関する便利グッズの情報を積極的に収集するようにもなりました。量販店や大型スーパーの調理器具売り場に足を運んで、新しい商品を手に取る時間は私の生活の楽しみの一つになりつつあります。「これを使ってどんなレシピを作ってみようか」と想像するのもなかなか乙なものです。これからも料理本と調理器具のチェックは当分辞められそうにありません。

Posted in 自分LOVE | コメントは受け付けていません。
10月 24

評論から垣間見たのは男女の思考回路の違い

小説の評論について書かれた本を読みました。購入のきっかけは表紙に書かれた女の子の絵が可愛くてポップでセンスが良かったからです。言うなればレコードでいうジャケ買いをしたのでした。読み始めるとけっこう辛辣な目線で評論しており、紹介されている作品は幅広いラインナップになっておりました。昭和初期の純文学から現代のライトノベルまでが網羅されていて、文学の歴史を紐解くことができる内容はとても魅力的でした。また今まで読んだことのない作家を知り、まだ見ぬ新しい小説に出会えたことに感謝しています。
さてこの書籍を通して様々な小説の主人公を垣間見て感じたことは「男は夢追い人であり、女は目の前のことを見据える現実主義者」ということでした。男性作家が描くものには「俺はこんなものでは終わらない。誰も真似できないことをやってやる」というささやかな野望を抱いた人物が登場するものが目立ち、女性小説家は「現実を捉えながらも情熱と冷静さを持ちながらしたたかに進む人生」を描いた作品が多々あるように思われました。この発見を通して男女の思考回路の大きな違いをまじまじと感じました。今まであまり考えたことがなかったことへの気付きは、新たな視点で文学を楽しむ術を与えてくれたように思います。著者の鋭い視点で描かれた評論は、面白いだけではなく読書のまた違った側面を教えてくれたのでした。

Posted in 自分LOVE | コメントは受け付けていません。
9月 29

趣ある坂を訪れました

情緒溢れる街を訪れると心が和むものです。数週間前、平日の昼下がりに昔ながらの風情が残る「坂」を訪れました。都会のビルが並ぶ中でそこだけ時間がゆったりと流れており、歩いているだけでそれを楽しむことができました。その坂を歩いていると、トンカツやカレー屋、昭和の名残が残る小料理屋がありました。また老舗和菓子屋が存在感たっぷりに佇んでいたのでした。季節のお菓子、美しい生菓子などどれも美味しそうで素敵だったことを思い出します。どのお店も魅力的でしたが、最も心惹かれたのは喫茶店でしょうか。ログハウスを思わす作りで外の看板にはオススメメニューが書かれており、見たからにヨダレが垂れてしまいそうなBLTサンドの写真は胃袋を刺激したものです。また店内も静かに一人で食事をしている方々も多く、読書をしながらまったりできると感じました。そこはこの坂の近くにあるお気に入りの喫茶店に風情が似ており、必ず再来しようと心に誓ったのでした。
一人でコーヒーを飲む時やランチを食べる時、読書というキーワードは重要なポイントになります。ドリンクの相方として本は手放せないからです。またここを訪れることができたら、買い物をしながら、読書をしてゆったりとした午後のひと時を過ごそうと考えています。

Posted in 自分LOVE | コメントは受け付けていません。
9月 09

鉄道と駅と街

当たり前のようにいつも使っている電車。日常に溶け込み過ぎていて今までじっくり考えたことはありませんでしたが、一本の長編小説に出会ったことで少し意識が変わったような気がします。電車が走る線路、乗客が利用する駅、そこには人々に根付いた街があることを改めて知ったのでした。また鉄道と供に発展し政策により衰退を余儀なくされてきた街を舞台に、そこで暮らす住民らの人生が色濃く映されたストーリーは何とも言えない温かさを与えてくれました。駅を利用する者達にはそれぞれの暮らしがあり、そこには様々な思いや背景が存在します。こうしたことから都市には生命の息吹が注ぎ込まれていると感じます。駅もまた乗降客の暮らしと密接に関わっており生き様が宿っていることを考えると、自分が住んでいる街に対して愛情を持つことにも繋がりました。
人生とは例えるなら線路のようなものなのかもしれません。始発の電車に乗り終着駅を目指して時には特急のように速く、また時には鈍行列車のようにゆっくりと足を進めながら私達は「死」というゴールに向けて歩んでいると思うからです。鉄道への親近感を持つきっかけとなった小説との出会いは、日々の暮らしを濃密なものにするための気付きを与えてくれたように感じています。

Posted in 小説LOVE | コメントは受け付けていません。
8月 18

香りの歴史からハーブを学ぶ

先週末美容院に行って来ました。痛んでいた毛先で少々憂鬱だった気持ちが一喝できて、最近気分も軽やかになったように感じています。私は美容室に行くとここぞとばかりに雑誌を読むことにしています。施術中に退屈しないように用意された雑誌の数はたくさんあるので、出来る限りくまなく目を通すように心掛けているのです。その時間はファッションについて学ぶことに全力をつぎ込んでおり、美容師さんとの会話もしながらかなり楽しくて有意義な時間を過ごすことが出来るのもなかなかよいものです。
さて先日訪れた際に読んだ雑誌からちょっとした豆知識を得ることができました。それは香水についてのことでした。商品紹介はもちろんのこと香水の歴史が書かれていて、とても面白かったです。特に印象に残ったのは中世ヨーロッパのことです。当時インフラが発達していなかったこともあり、強烈なアンモニア臭が街をただようことで死に至るケースもあったとのこと。そんなことがあり得るのかと疑りましたが、今から何千年も昔のことなので現代の常識はまだなかったのでしょう。こうした環境から人々を守るために修道院や教会では医療や衛生面の手助けをしていたそうです。その方法としてハーブを使った殺菌をおこなっていたことを知ったのでした。現代では食にもリラクゼーションにも利用されているハーブですが、殺菌ということはあまり意識していなかったため新しい発見でした。植物性のため体にも良さそうですし、香りのフレーバーもたくさんあるので気分によって楽しむことができるのがハーブの魅力だと思います。美容室で読んだ雑誌をきっかけにハーブのことをもっと知りたくなりました。

Posted in 自分LOVE | コメントは受け付けていません。
7月 20

良い出会いは人を救う

誰かに無性に腹を立ててしまうことがあります。その感情は、相手のことが好きであればあるほど複雑に絡み合ってしまうものだと思います。
数日前に読んだ小説には、やり場のない怒りを抱えながら暮らす女性が描かれていました。物語の背景には、親友と共同経営していたカフェを意見の不一致が引き金となり辞めたことが描かれています。長い間同士として切磋琢磨しながら共に営んでいたカフェがおしゃれなファッションビルに出店することをきっかけに、オーナーの座を降りざる負えなくなったのでした。無職となった女性は日々細々と暮らし、食事を切り詰め、心に浮かぶのは共に働いていたもう一人の経営者のことばかりです。どうにもできないわだかまりを抱きながらも、生きてゆくために今までの経歴とは全く違うアルバイトを始めます。そこで働くスタッフや仕事を通して少しずつ自分を取り戻しながら、親友であった女性への怒りが収まり、気持ちが安定してゆく様子が描かれていました。心の描写に触れながら「他者のことを受け入れることはまず自分を許すこと」だと感じました。この女性は自分に厳しいからこそ、他者に求めるハードルも高かったのかもしれません。しかしながら今までとは違う環境に身を置くことで、自分の気持ちをゆっくりと受け入れてゆくところにとても共感が持てました。そしてカフェで働いていた時に培ったことは、仕事にしなくても誰かを幸せにすることを知るのでした。
人との出会いは生きることに大きな影響力を与えるものです。決してよい出会いばかりではないかもしれませんが、話をしながら価値観を共有することで救われることもたくさんあります。もしこれから先、生きることに迷ってしまったら勇気を出して一歩前に踏み出てみようと思います。前進することでもたらされる出会いは、人生の大きな糧になると感じるからです。

Posted in 自分LOVE | コメントは受け付けていません。
7月 05

文豪ゆかりの宿に泊まりたい

今は亡き文豪が愛した土地、また小説の舞台となった町に強く惹かれることがあります。その土地を知ることは長い年月に渡って読み継がれている小説を生み出した作家達がどんな人生を送ったのかを知ることにも繋がります。全てを知ることは出来ませんが、人生の一部を垣間見る事は作家への愛着をより一層深いものにすると思います。
先日知人からいただいた文芸誌を読んでいたら、とても興味深い記事を見つけました。そこには私が思いを寄せる文豪が泊まった宿が紹介されていました。老舗という言葉がふさわしい趣ある建物と、海に近いため美味しい食事をもてなしてくれる場として今でも人々に愛されている旅館でした。愛する作家が好物としていた「牛鍋」もいただくことが出来るようで、私もこの宿に泊まってみたいと強く感じました。また作家の名前が付けられたコース料理は写真からみても素晴らしく豪華で食欲をそそります。今まで小説や随筆などから様々なグルメを学んできました。この記事もまた「生涯一度は食べてみたい料理」として大切に心に刻まれたのでした。
今住む街から遠く離れたこの地を訪れる機会があれば、是非とも宿泊して美味しい料理に舌鼓したいと考えています。その時にはカバンにこの宿が舞台となった小説を忍ばせ、当時のことを思い描きながら読むのも乙だと感じました。

Posted in 小説LOVE | コメントは受け付けていません。
6月 20

品のある女の色気に昭和は良く似合う

昭和を描いた小説を読んでいると心が和みます。そんな風に感じるようになったのは、年を重ねた証拠からもしれません。私の中では昭和とは古き良き時代で、どこか懐かしくて小説に登場する者達は苦楽を味わいながらも人情深いのが特徴です。そんなことを抱くのは私自身がこうした物語を積極的に読んできたからかもしれません。
先日読んだ小説はそんな味わい深さが凝縮された作品でした。放浪癖が消えない父は主人公の10代の女性とは別のところに住んでいます。そこへ母に頼まれてお金を持ってゆくことになったことから物語は始まります。芸者小屋や名画座などが立ち並ぶ町に住む父の元へ辿り着き、ドアを叩いたら知らない若い女が出てきました。その人は父の同棲相手ですが、とても手厚い歓迎を受けます。しかしながら当の父は嬉しい気持ちを上手く表現できずに、せっかく再会したにも関わらずその家から出て行ってしまうのです。一度は家路に着こうとしたものの、夜遅くまでその女性と供に今まで味わったことのない時を過ごします。女性の上品な色っぽさと美しい絵柄の皿に乗せられた水菓子、隣の家から聴こえる三味線の音など今まで知らなかった大人の世界を知ります。
この作品を読んでいると私もこんな色気と魅力あふれる出会いをし、粋な時間を過ごしてみたいと感じました。親との複雑な関係は心痛むところもありますが、10代の若者にとってこの出会いはとても大きなものになったと思います。そして昭和というスパイスはより一層小説の魅力を掻き立てたのでした。

Posted in 小説LOVE, 自分LOVE | コメントは受け付けていません。