作家のインタビューから思い出した小説

動画配信サイトを利用して過去に行われた芥川賞作家のインタビューを観ました。一つ一つのコメントに対して丁寧に言葉を発するところから、この作家の真面目な人柄が伝わってきます。また文学を子供の頃から愛し、慣れ親しんできたことがとても分かるものでした。
インタビューを聞きながら、私は今から10年程前に読んだ小説を思い出しました。悲しくもどこか滑稽な主人公から、人間というものを学びました。また人の弱さと生きる葛藤が心に強く残る名作だと感じています。そして生きることに悩んでいた私にとって、大きな励みになった作品でもありました。どんな人間であれ、生きていてもよいのだと感じたのです。それだけの強い説得力がある小説に出会ったのは初めてのことでした。あれから時が経った今でも、時より思い出すことがあります。そんな時は本棚から出して好きなページを読み返しています。
芥川賞作家もまたこの私小説作家の大ファンだと話していました。お墓参りに行くこともあると話していたことから、筋金入りのファンだと感じます。読書好きには誰しも愛する作家や忘れられない作品があるものです。そしてつまずいた時には、本を読むことで報われることも数多くあります。インタビューは読書の原点を振り返らせてくれたとても貴重なものでした。

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