眠る前に読みたい歴史と気品が刻まれた本

夜眠る前の読書は格別です。その日どんなに疲れていても、心が静まり今ある現実から少しの時間逃避することができるのが魅力だからです。
眠りにつく前に数週間かけて少しずつ読んできた書籍があります。それはクラシックホテルについて書かれた作品です。日本各地にその土地の誰もが知る歴史が刻まれたホテルがあります。それらは戦前から営業されているものが多く、この国の変わりゆく歴史と供に歩んできたと言っても過言ではありません。戦争に関する会議が行われ、戦後にはGHQの中枢となる人々が滞在したことなどから、日本が歩んできた今までの道のりを知ることができました。また激動の時代を経て、今でも訪れる人々の心を魅了し続けていることに歴史の重みを感じたものです。
私も以前、湖のほとりにあるクラシックホテルに立ち寄ったことがあります。日本建築の美しさと風格を存分に生かした立派な建物の中にはめくるめく美が広がっていました。またレストランで食べたナポリタンがとても美味しかったことは今でもよい思い出です。
過去に起きた様々な出来事が詰め込まれた空間であるからこそこれからも建造物として、また宿として末永くあり続けてほしいと願わずにはいられません。また過酷な歴史を乗り越え、今も訪れる人々に夢を与え続けているクラシックホテルについて書かれたこの本は、疲れた私の心に光と希望を与えてくれた素敵な作品でした。

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