ボロボロになるまで読み返す

同じ本を何度も読む派の人とそうでない派の人がいると思います。私はというと、溜まった本は処分しています。でも、どうしても処分したくない小説や写真集はあります。写真集は時々見ると、心が洗われるような清々しい気持ちや優しい気持ちになります。小説の方は、お気に入りの物はストーリーが完全に頭に入っているから、手に取るときにはそこにある世界観に触れたいと思うときです。だから、そんなときは気になるページをめくってみたり、途中まででも満足してしまう時もあります。
けど、先日、ある作家さんのコラムにお気に入りの本をボロボロになるまで読んでると書いてあったんです。スゴイなって感心してしまいました。その作家さんは創作活動が滞ったときに開く本があるそうなんです。それを読むと思考が整理できて、エネルギーをもらえるから、また書けるようになるんだとか。作家さんは常に新しい物語を紡いでいかないといけない職業だから、行き詰まったときに心に安らぎを得られるんですよね、きっと。本だって、ボロボロになるまで読んでもらえるなんて嬉しいですよね。私は幼い頃、お気に入りの本を全部空で言えるほど、繰り返し母に読んでもらっていました。大人になってからはそこまでの思い入れのある本ってあるかな。そんな一冊に出会ってみたいです。

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