別の世界に

この前、小説を読んでたら、「それって、まるで私」と思えるような一節がありました。そのフレーズが出てくるまで、引き込まれるようにそのストーリーを追っていた私は、思わず現実に戻ってしまいました。それは、主人公と彼の奥さんとの会話です。会社で起きたある問題に直面し、それをいかにして切り崩していくかと悩んでいた主人公が奥さんとの時間を過ごしているときに、奥さんから名前を呼ばれるんです。彼はハッと気づき顔を上げたところに彼女がこう言いました。「今、別の世界に行ってた?」って。「そうらしいな」と答える彼。これって、私も時々あるんです。「今、私どっかに行ってたな」って我に返ることもあれば、小説と同じように名前を呼ばれてから、ようやく気付くなんてこともあります。考え事をしていると没頭してしまうんです。目は開いてあるけど、向けられた視線の先を見てるわけではないんです。周りの景色なんて全く見えていないんです。完全に内面に入り込んでいますから。これって、不器用だってことを表しているのかもしれません。職場の人達との飲み会やご飯会の時に、よく上司に言われるんです。私は話してると、箸が止まってるって。食べながら話せばって。そのことが、考えごとをしていると別の世界に行ってしまうことと、関連があるような気がします。でも、そう簡単には治りません。なんせ、子供のときから空想少女だった私は、別の世界に行くことには年季が入っていますから。

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