普段は意識してないけど、先日、私って2通りの本の読み方をしているなって気づいたんです。もちろん、家でも通勤電車の中でも本は黙読をしているわけなんだけど、ただ文字を目で追っているときと、心の中で声を出しているときがあるんです。幼い時の絵本や学校の教科書なんかは音読をしていましたよね。でも、ある程度の年齢になってからは、何かで発表をするときしか普段は声に出す機会ってなくなりました。だから、心の中で声に出すっていうのも実際には黙っているんだから、なんだか変な表現なんですけどね。自分が書いた文章を見直ししているときは、明らかに心の音読をしています。そして、内容が難しい専門書や難解な小説も。文章をひとつひとつ頭に入れようとしているときはそんな気がします。それとは逆に、気楽にどんどんページが進む小説の場合は、登場人物のセリフが頭の中で聞こえてきます。これって不思議な現象です。だって、登場人物って男性も女性もいれば、年齢も様々です。自分が演じているわけでもないのに、文字からそれぞれの姿だけでなく声まで再現されているんだから。それは私の知人か、もしくは映画やテレビで見た俳優さんか、きっと誰かの声なんでしょうね。だって、脳が記憶の中から引っ張り出してきたとしか考えられないですもの。読書って、本当に不思議体験ができますよね。
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