日本文学の不朽の名作から思うこと

先日、日本文学の不朽の名作と言われている推理小説を読みました。上下巻に渡って描かれる濃厚で読み応えがある小説ですが、推理小説ならではの面白さに後押しされ日々の読書の時間が楽しみで仕方なかったことを思い出します。
主人公は重く辛い過去を背負い生きて行くなかで殺人を犯します。そして1度犯した殺人を隠すために幾つもの犯罪に手を染めてゆくのです。読み終えた時に、主人公が背負っている過去の重さを思うと、どうしたら罪から免れることができたのかを必死に考えてしまうほどでした。しかしながら主人公が背負っている過去がこの作品のテーマとなっている「宿命」でもあり、誰しもが多かれ少なかれ「宿命」を背負い生きているとされています。なぜならば辛い事や苦しいことがない人生などないからです。おそらく生き続ける限り私達は目に見えない心の中の闇の部分と闘い続けるのかもしれません。だからこそ、たくさんの人に愛される理由なのだと感じています。
また、今までに幾度となく映画やドラマとして映像化されてきました。映像化された作品では、音楽家である主人公が作曲した楽曲が流れます。この曲もまたとても素晴らしい世界観を与えてくれます。
文明が進化して新しい技術がたくさん出てきたとしても、人の心の底にあるものは変わらないものだと思うし、大切なことは変わらずにありたいと願っています。どうかこれから先もこうした素晴らしい小説や楽曲がたくさんの人に愛され語り継がれてほしいと思います。

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