11月 06

同窓会での一幕

先日、高校三年生の時の同窓会がありました。皆に会うのは卒業以来となります。既に中年に差しかかっている私達は、男子は髪が薄く、女子は肉厚な感じ。それでも面影は残っているものです。名前こそすぐに出てこなくても顔を見れば当時を思い出し、一気に昔に戻ります。大いに飲み食いし、昔話に花を咲かせていたら、幹事の一人が立ち上がり、「ではここで、卒業アルバムでどんな夢を語っていたのか、写真と一緒に紹介していきましょう」と言い出しました。卒業アルバムなんて、それこそ一度も開いたことのなかった私は、自分が何を書いたかなんて覚えておらず、もうドキドキでした。そして、順番にその時の夢と今何をしているのかを言っていきました。
そして私の番。アルバムには「夢はまだわかりません」の一言が書かれていました。我ながらアホ過ぎてがっくりです。しかし、その時ふと思い出しました。何でそう書いたのかを…。実は、夢はありました。ただ、その夢が大きすぎて恥ずかしくて書けなかったのです。それは作詞家になること。少ない言葉で一つのストーリーを作るところに魅力を感じていたのです。とは言え、挑戦したこともなく、今でもお蔵入りの夢。そんなことをあれこれ考えていたら、幹事に「で、夢は見つかった?」と質問されたので、当時の気持ちを暴露しました。そしたら、他の皆も「実は俺もね」「私もね」と、次々と大きい夢が出てくる、出てくる。中にはハリウッド俳優という輩もいて、アメリカに行ったけど、道に迷って諦めたという人もいました。
素直になれない時期を一緒に過ごした同級生。一冊の卒業アルバムにはたくさんのドラマがあることを改めて知ったのでした。

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10月 31

妖精がいるイングリッシュガーデン

以前、イギリスの湖水地方を旅した時、豊かな森と湖に魅了されました。もしBGMをかけるなら、間違いなくクラシック音楽がピッタリというところ。小動物が葉っぱをゆらす音も湖面に触れる風の音も全てが心を穏やかにしてくれます。
しかし、人間、お腹は空くものです。車に戻り、どこかランチができるお店はないかと探していたら、一軒の可愛いお店を発見。その店では入口で植物の苗やガーデニンググッズを販売し、奥にレストランがありました。店に入るとイングリッシュガーデンに囲まれた屋外スペースも併設されていたので、迷うことなくその場所を選択。色鮮やかな花々は、先程散策した自然の森とはまた違った造形美がありました。かなり広いお庭のようで、散歩道を進むと森へも繋がっているようでした。ブランチをゆっくり済ませた後は、当然イングリッシュガーデンの散歩。背の高い花、低い花、コケ、池、そして大木など、人間がデザインしたものではあっても自然を尊重している温かい庭園。「ははーん。これは妖精いるな」と自信満々に思いましたよ。ファンタジー小説の読み過ぎと思われるかもしれませんが、あそこに行けば誰だってそう感じます。もし、自分に羽がついていたら、こんな場所を飛び回ってみたいもの…なんて少しテンション上がり気味になっていました。しかし、やっぱり私は人間。お腹が空いたので、今度はディナー目指して車に戻りました。

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10月 18

はじめて買った小説は何ですか

私は本好きです。洋服を買うときは1000円のものでも延々悩むくせに、小説を買うときは3000円、4000円のものをポンと買っちゃいます。そのせいでよく母親には呆れられますが、社会人になって昔よりは身なりに気を使うようになったこの頃でさえ、その傾向は変わっていません。そんな私ですが、今日いつもの本屋さんで小説を買おうとしていた時に、そういえば自分ではじめて買った小説って何だったけ、とふと思いました。今でこそ好きな小説を好きなように買えていますが、子どもの時はお小遣い制でしかもそれは気持ち程度の額で、さらに田舎だったため自分で好きに本屋に行くこともできず、自分で小説を買うということはかなりハードルの高いことだったはずなのです。都会で暮らして子ども達を見ていると、環境の違いにびっくりします。そんな中私が選んだ最初の一冊、思い出してみたら覚えていました。学校の図書室にあったファンタジー小説、それにはまって、それをどうしても自分の物にしたくて、買ったのが最初だったはずです。あの頃の私からしたら、今の私はどんなに羨ましい存在か。そう考えると、私も成長したんでしょうか。あのはじめて買った本は実家にあるはず。今度の休みには再会しに行こうと思います。

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10月 01

カバーかけますか?

小説を買ったとき、文庫本でも、新刊でも、カバーをかける派でしょうか、かけない派でしょうか。私は迷いながらも、今はかける派に落ち着いています。かけない方が本棚に並べた時にきれいに見えますし、カバーというのは実は読んでいる最中にずれてきたりして、意外とイラっとさせられることもあります。ですが、やはり本を傷めたくないというのと、公共の場では何を読んでいるのかおおっぴらにしたくないという気持ちが勝り、本屋さんで「カバーかけますか?」と訊かれると、つい「はい」と答えてしまいます。別に見られて困る本を読んでいるわけじゃありませんよ。学生時代、参考書を買うときなんかは、もともとの表紙を裏返したりして使っていたこともあります。これこそ別に表紙を見られて困るわけじゃないのですが、いかにも参考書、というのが何となく嫌だったんですよね。思い返してみると、妙なこだわりだったかもしれません。けれど最近はエコブームの影響か、いろんなブックカバーが売っていて、つい手がのびて、マイブックカバーが充実してきました。これだと、ブックカバー本来の用途は果たせますし、本棚に並べるときははずせばいいので、いい感じなんですよね。ただ、常に持ち歩いていないと、買った本にはすぐに使えないので、結局レジではカバーをお願いしてしまいます。エコバックならぬ、エコカバーを持ち歩かないとなあと思い始めた今日この頃です。

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9月 14

図書館に住みたい

図書館に住みたい、と思っていたことがあります。というか、現在進行形で思うこともあります。無類の本好きの私にとって、図書館はまさに夢の空間です。某有名テーマパークをはるかにしのぐぐらい。地元の地方の小さな図書館、学生時代に通った大学の図書館、就職してから移り住んだ都市のきれいな図書館、そのどれもが味があって、順番がつけられない愛しい存在です。それなら図書館に就職すればよかったじゃないかという話ですが、やっぱり好きは好きのままとっておきたいというか、その辺りじは微妙なところです。まあ、司書の資格を取るのが簡単ではなくて、しかも就職口も狭き門というのもあったのですが。図書館に住むというのは今のところ叶わぬ夢ですが(将来は私設図書館かそれが無理なら書庫がほしいと若干本気で考えています)、私の休日の究極の贅沢は、一日中図書館にこもることです。朝イチで行って気持ちの良い席を確保、横にお気に入りの小説を数冊積んで、読みふけります。お昼は近所の喫茶店で一息、いかに本好きといえどやはりずっと読みっぱなしは首肩が凝るので、快適な読書時間のためにも適度な休憩は必要です。そうして午後はちょっと席を変えて、閉館時間までまた本の世界に没頭。この時間を勉強にでもあてたら有意義になりそうなものですが、私にとってはそんなことに代えられないぐらい贅沢な時間なんです。本好きの方にはぜひ一度お試しいただきたいなあとひそかに思っています。

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9月 02

小説の舞台

小説の舞台になった土地を巡る。社会人になった私が、社会人になった良さを感じることのひとつです。小さくてすみません。大学時代にやれば良かったのですが、学生の頃はサークルとバイトと講義の3つでいっぱいいっぱいだったんですよね。というかどれも楽しくて、息抜きなんて必要なかったのかもしれません。社会人になって、ありがたいことに好きで選んだ仕事なのでやりがいはあるのですが、仕事は仕事なので嫌なこともストレスのたまることもやっぱりあります。普段は大好きな小説なんかを読んで発散するのですが、それでもたまってきた時は、週末であれば日帰りか一泊、休みが取れる時は思い切って遠出して、小説の舞台めぐりをします。リゾート地とかテーマパークとか行けば良いようなものですが、私にとってはこっちの方がずっと楽しいので文句は言わせません。できれば同じ趣味の友人が増えると良いのですが、今のところどうしても一人旅が多いです。誰か一緒に行ってくれませんかね。そんな時はもちろん、その小説も持って行きます。行ってみたいポイントに付箋を貼って、まるでガイドブックのようにしていくのですが、意外とこれで行けるもの。でも中には、分かりそうで分からない場所もあったりして、しかも地元の人に訊いても分からないんですよね。そんな独特の楽しみにまたさらにはまっていくのかもしれません。

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8月 21

趣味で楽しくても職業として楽しいかはまた別な話

小説は誰もが最初から仕事として書いているわけではありません。それは今は大活躍しているプロであっても同じだと思います。そのため、最初は趣味として書いていて、そのあとにプロになる人はなるわけですが、趣味の段階で書いているのが楽しいとすぐにプロということを考えると思いますが、ここで知っておきたいのは、趣味として楽しくても職業としても楽しいかと言うと、それはまた別の話ということです。これはほかの仕事だって同じですが、趣味の段階ではそれは楽しいはずです。でも仕事となると、締切もあるわけですし、細かい要望だってあるわけですし、楽しくなくなってしまう可能性もおおいにあるのです。そのため、そんなことにぶつかってもまだ書く事を楽しめるのかということを自分に問いかけてみましょう。それでも書けると思うならば、プロになることを本気で考えてもいいんじゃないかと思います。プロになって辛くなると、せっかく好きだった本を書くという作業が嫌いになってしまうこともあるわけですから、そのようなことになるぐらいなら趣味として書き続けておいたほうがいいと思います。このあたりのことを考えた上でプロの小説家になるのかどうかを考えましょう。

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8月 09

今は小説は売ることを考えるのではなく完成させることを考える

趣味として小説を書くとき、その時点ですでに売るための小説を書かなくちゃいけないなどと思ってしまう人もいるんですけど、その段階ではまだそういうことまでは考えないで、とにかくその小説作品を完成させるところまで持っていくということを考えるようにしましょう。まずはそこに行き着かないとどうしょうもないのです。細かい部分を直したりすることは、そのあとからでもできることですから、書いている間は何も考えずに書いてもいいと思います。途中から考え始めてしまうと、完成させるまでに何度も筆が止まってしまって、完成しないという最悪なパターンになってしまうかもしれません。そのため、まずは何よりも優先して感性を目指しましょう。たしかに商品として売るとなればいろいろなことが作品の中に必要となってくるでしょうけど、まだ今は趣味として書いているに過ぎないわけですし、たとえ商品化を目指しているとしても、出版社の人や審査員などが見ているのはそういう部分よりも根本的に面白い作品かどうかという部分なので、そちらにだけ意識を集中させるようにしておきましょう。そこを大切にしないと面白い作品は生まれないと思いますので、とにかくそうしてみてください。

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7月 24

一日3ページしか書かないなどと決めてみる

小説家になりたいとか趣味で書きたいとか、目的はいろいろあると思いますが、自分で小説を書いている人の場合、どうしたら順調に小説を書いていくことができるのかという問題にぶつかることもあると思います。たしかに毎日のように書いていると自分ではじめたことなのに書くのが辛くなってきてしまうこともあるわけです。でも、そんなことになってしまうと、せっかく思いついた小説を完成させることができなくなってしまうので、何かのルールを決めたほうが書きやすくなると思います。どんなルールがいいかと言えば、一日に三ページしか書かないなどと一日に書いていい文章の上限を決めておくんです。三ページなんてあっという間に書き上げてしまうと思うでしょうが、それでいいんです。体力の続く限り、睡魔に襲われない限り、できるだけ書くという人が多いと思いますが、そうするとその日の作業が終わった時には疲れきってしまっていて、その次の日などにまた書こうというときに昨日の疲れを思い出してウンザリということになるのです。そのため、疲れる手前でやめておけば次の日もまたすぐに書きたくなるはずですから、そのような持続力を保つためにゆっくりペースのほうがいいと思うのです。

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6月 27

小説を書くには書けるところから書くのが一番

読書が好きになってくると、読むだけじゃなくて自分でも書きたくなることもあります。しかし、普通に考えれば小説を書くなんて、そんな簡単なことじゃないと誰だって思うはずです。でも、ひとつ大事なことは小説を発表するわけではなく小説を書くだけならば誰にだってできるってことです。もちろん、発表することができたらそれは一番いいのですが、まずはそんなことを意識しないで書いたほうが自由に書けて楽しいと思います。職業として目指しているにしてもまだ職業にはなっていないのですから、とにかく自由に書いて楽しく書いたほうがいいと思います。苦労してまで書いたら書く事が嫌いになるかもしれませんし、それでは本末転倒だからです。でも、小説を書くと言ってもたしかにそれだけでも大変です。そのため、書いている間にもいろいろと大変なことがあるとは思いますが、ひとつ書く上でのポイントは「書けるところから書く」ということです。思い悩んでしまうと、たいていの人がそこで止まって先へ進むことができません。でも、書けないならそこは飛ばして書けるところから書けばいいのです。後半を先に書くと思い悩んでいた部分が気軽に書けるようになるかもしれませんよ。

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