内面の声

小説を読んでると、つくづく思うことがあります。これは普段絶対に口にしないような内面の声だなぁって。登場人物のその時々の感情描写を読んでいると、「わかるなぁ」ということから「まさか、そんなこと思う?」ということまで様々です。けど、日常生活では絶対に聞くことができない声ですよね。だって、私たちは自分が思っていることを誰かに伝えることや意見を交換することはあっても、心の奥底にある本心はなかなか話さないものです。だから、心の声って他人には聞こえません。どんなにひどいことを思っていたとしても。逆に、憧れの気持ちや恋心なんかもそうです。けど、小説は、それがはっきりと書いてあるから、衝撃的であったり、面白かったりするんですよね。日常では知りえないことだから、その世界に引き込まれてしまいます。「当たり前じゃん、小説なんだから」と言われてしまえば、それまでですけど。でも、あらためて、気づいたというか、私の中ではなんだか一つの発見だったんです。「絶対にこんなこと口にはしないことだ」って。たまに、私もとても人には言えないことを思ってしまうことがあります。きっと誰でもそうだと思うんだけど。もちろん、言ってイイことと悪いことはわかります。そんな風に思ってしまった自分を責めることもあります。いやぁ、責められるべきことも全て、わかることころが面白い。だから、小説はやめられません。

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