日記形式のエッセイは心の栄養素

「ホッとする時間とは」と尋ねられたら、おうちで本を読んだり、音楽を聴いたり、何もせずにボーっとしている時間だと答えます。忙しい毎日に追われて自分の感情が流されてしまい、何をやっても上の空になってしまうのであれば、こうした一人で過ごす時間を持つことで前向きな気分になれるものです。そして甘いものを食べ、ビターなコーヒーを飲むとふっと心の荷が降りるものです。
私の部屋にはシフトチェンジするための本が何冊か棚に置かれています。無理に前向きになろうとジタバタせずに、ライフスタイルをユニークに描いた本を読むともう少しやっていけるかもと勇気付けられます。中でもお気に入りはラッパーの奥様が書いた日記形式のエッセイです。この作品は非常に面白くて不思議なパワーを与えてくれます。年が離れた夫を持つ写真家の妻が家計簿と供に書いた日記は、一筋縄ではゆかない人生をユニークにかつ丹精に表現しています。最も惹かれるところは自分の心と言葉で実直な感情を描いているところです。出産、帰省、家族との暮らしとプライベートをいい具合にさらけ出しているためか読んでいる者の心にじわりと響いてきます。どっぷりと重過ぎないところが、読みやすくていいのかもしれません。
日記は誰にも見られたくないものです。なぜなら個々の心をあからさまにさらけ出しており、何年か経ってから自分で見返しても恥ずかしくなるものだからです。そんな媒体だからこそ、愛着が湧いくのかもしれません。元気がない時はこの本を片手に、まったりして肩の力を抜いてみようと思います。

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