3月 01

温かみがある読み物を欲しています

ここ最近出会う読み物達は、心をほっこりさせてくれる作品が多いものです。あまり意識して手に取るわけではありませんが、今の自分は少々心が乾いているため、温かい読み物を求めているのかもしれないと感じることがあります。
先ほど読み終えた短編小説もまた、優しさと穏やかさがとても印象的な作品でした。そしてなんとも言えないふんわりとした甘い後味は、余韻として私の胸に広がっています。この物語は一組のカップルが雪山のコテージで過ごした一晩のことが描かれています。初めての旅行に胸を踊らせていたのですがそのコテージは寂れていてまるで物置のようでした。少しショックを受けながらも持ち前の独創性と楽しむ気持ちを生かして部屋中にクリスマスの飾り付けをしてキャンドルを置き、まるでおしゃれなホテルの一室のようにしたのでした。そして前持って頼んでおいた粋で素敵なお料理をケータリングして、美味しくてスイートな夜は更けていったのです。
お金をかけなくたって楽しむ心意気があればきっと幸せな気持ちでいられると思います。そこに好きな人がいて美味しい料理があればもうそれだけで十分なのかもしれません。楽しむことを忘れず明るい思考でいれば幸せはどんどん開けていくし、今まで知らなかった価値観も発見できるものです。こうしたことに気付くことで、心も暮らしも潤うようになると感じたのでした。

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2月 17

誰かと話して笑うことで切り開く明日

嫌な事があっても笑い飛ばせる力があるって素敵だと思います。笑うことで今日あったことをチャラにしてまた明日から新しい気持ちで生きてゆけるようなモチベーションを維持することも一つの特技だからです。なるべく心のわだかまりはその日のうちに消し去って新しい風を吹かせるような生き方をしたいと考えています。
今読んでいる小説は、そんな清々しい風を感じさせてくれる物語です。突然の恋人との別れを機に16歳の頃に出た故郷へ帰り食堂を営むヒロインの女性は、若いながらにも苦節を味わってきました。そんな過去がありながらも明るい未来を見据えて自分のやりたいことに向かって生きる姿は美しくて胸にグッとくるものです。恋人も家具もお金も大切な親族も失って声が出なくなってしまいましたが、人とコミュニケーションをとることを忘れない気持ちは優しさと温かさを感じるのです。この小説を読んでいると「何があっても他者との繋がりを忘れてはいけない」と改めて実感します。
殺伐とした暮らしをしていると、温かさに触れることを忘れてしまいがちです。気が付くと自分は一人で生きてきたと勘違いをしている自分がいることもあります。でもふと誰かと会話をして笑うことで救われることも多々あるものです。この小説に出てくる女性のように、他者とコミュニケーションを取ろうとする心意気はいつしか自分に明るい光をもたらすのではないかと思うのです。その光はいつしか悲しみから笑みへと導いてくれるものだと確信しています。

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2月 02

心ここに有らずの時に読みたい本

心が乱れがちな時、「禅」についての本を読むことにしています。周囲のことに敏感に成り過ぎてしまい、心ここに有らずの時は気持ちを静めて穏やかになるためにも「禅」の教えを学ぶことは有意義なことだと感じています。
先日、日々の生活の忙しなさから行動がぞんざいになってしまっていることに気付き、早速図書館で僧侶が書いた本を借りました。その作品を電車の中や夜眠る前に読み、ここ最近の行動を深く反省したのでした。忙しい日々にかまけてしまい、見失いかけていた大切なことを自分の元に取り戻すべく、この作品は非常によい効果を得られたと感じました。例えば「姿勢を正すこと」「深く呼吸をすること」「他者との良好な関係を築くこと」「今自分が生きていることに感謝すること」について書かれた文章を読んでいると非常に感慨深い思いになるものです。そしてもっと人として成長せねばと強く感じたのでした。読み進めてゆくうちに、気持にも変化が訪れ一つ一つの行動が丁寧になり、シャンとした姿勢でいる自分に気付きました。人は完璧ではないため、いつでもいいモチベーションでいることは非常に難しいことです。しかしながら心がよい状態であるように努めることはできるのではないでしょうか。これからも今の自分に疑問を感じた時は、こうした書籍に触れ日常生活をよいものにしてゆきたいと思いました。

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1月 19

職業とファッションと私らしさ

ファッションとは表現方法の一つだと思います。コーディネートにはそれぞれネーミングがあり、それはまるで音楽のジャンルのようにもとることができます。例えば、オフィスカジュアル。一度は耳にしたことがあるこの言葉は、カッチリとしたスーツを着る必要はないけれどお仕事をする上でのポイントはしっかり押さえて品位ある服装を心掛けて下さいという意味合いがあるように思います。価値観は千差万別なので一重にオフィスカジュアルといっても着こなしは難しそうですが、おしゃれを楽しむためにも自分らしさを取り入れつつその職場に適応した洋服を心掛けたいものです。
洋服に関する随筆などを読むと、職業と洋服の関連性について深く考えさせられるものです。自由業と会社員の仕事着は異なりますし、業種によっても違うように思えます。そんな中でも個々のセンスを生かして上手に着こなす術を知っている人は、男女問わずにとても素敵だと感じます。またあるイラストレーターが書いていた「ファッションの好みが合う人と仲良くなりやすい」という文章には妙に納得したものでした。
外見ではなく内面が大切とはいえ、センスの良いコーディネートをしている人は洗練された感覚を持っていることが多いように感じます。自分というものをしっかり持つことも大切ですが、他者からどう見られているかということに気を払うことも粋な大人のたしなみとして身に着けておきたいものです。

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1月 04

街歩きで押さえておきたい癒しスポット

「銭湯」それは、私の癒しスポットの一つで、時々無償に訪れたくなる場所なのです。そのため電車から窓の外を眺めている時や散歩をしている時に、建物の間から立つ高い煙突を見つけると、血が騒いでしまうことも多々経験してきました。なぜこんなにも魅了するのかと考えてみると、大きな湯船に浸かって存分に手足を伸ばして解放されたいというささやかな願望があるからだと思うのです。また色々な種類のお風呂を楽しむことができるのも銭湯の特権だと感じます。体がビリビリする電気が流れているものや丁度いい塩梅のバブルが施されていて体のコリをほぐしてくれるものなど、ちょっとしたリラクゼーション効果を堪能することで、「明日からも頑張ろう」という気持ちが湧いてきます。
そんな私が以前出会ったとてもユニークな本があります。それは独自の視点を持つ筆者が今まで足を運んだお風呂屋さんについて書いたエッセイです。湯の温度や壁画、店主のことなどが温かい目線で書かれていて思わず心がホッコリします。また嬉しいことに住所も載っているので、所要で近くを訪れた際に立ち寄ることもできるのです。風呂上りに食べたものや飲んだものなども書かれているため、街を散策する参考にもなりそうです。
タイムスリップしたような昭和情緒たっぷりな空間で過ごしながら鋭気を養うのは、なかなか良いものです。そして最後に忘れてはならないのは格別に美味しい風呂上りの一杯でしょか。瓶に入った牛乳を飲むもよし、キンキンに冷えたビールを飲むもよし。水分チャージをしたら、街に出て美味しいものを食べて商店街などを巡りながら散策をするのもよいかもしれません。

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12月 20

縁は人生の宝物

女性5人、男性1人のメンバーで夕飯を食べました。年齢層も幅広く初対面の方もおり始めは少々緊張していましたが、だんだんと打ち解け和やかな雰囲気で時間が過ぎて行きました。この日は友達の習い事の発表会を観に行き、そこで出会った友達とその友人達とのラフで粋な会食でした。みんながどんな仕事をしているか、どんな日常を送っているのかもよく分からないけれど、こうした心地よい時を共に過ごせたのは集まったメンバーに、他者を色眼鏡で見るフィルターがなかったからだと感じました。だからこそある女性の波乱な半生の話に耳を傾けることや、海外で暮らしていた男性のおかしな経験などを聴くことができたのだと思います。それらの話は感慨深くて、私にとって未知なことばかりでした。そして帰る頃には、この仲間達がとても愛おしい存在になっていたのでした。
世の中にはたくさんの縁があります。以前読んだエッセイにも出会いが心を育むことについて書かれていました。この夜、あの日読んだエッセイの意味がようやく分かったような気がします。縁を紡ぐことで見えてくるものは、計り知れない素敵なことだと感じたからです。気持ちが豊かであるためにも、心の扉をオープンにして様々な価値観を知ることはとても意味があり自分が幸せになる一歩だと思いました。

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12月 07

ブレない心で他者と接すること

「悪いこと」とは一体どんなことなのでしょう。罪を犯すことや他者を傷つけること、自分を傷つけることなど、色々な視点から考えることができます。
先日読んだ小説にはとても興味深いことが書かれていました。それは噂や耳にした会話から、その人の存在を勝手に決めつけることでした。こうした観念はいとも簡単に深い心の傷を負わせることができるのです。私達は神様ではないため「好き嫌い」の感情は存在するものです。それは生理的であったり何かの出来事が引き金になったりと様々なパターンから沸き起こるものだと思います。しかしながら自分の気持ちではなく他者から聞いたことで勝手に思い込んでしまい、あたかも「悪」だと決めつけてしまうことはとても恐ろしいことだと思います。
この作品の主人公は学生時代にこうした経験に遭遇したことで、内面に大きな変化があったと話します。その逆境から得たプラスなことは他者を見る目ができ、よい友達を持つことができたことでした。その一方で幸せな日常はもろくも簡単に第三者の言動で崩れることも知ったと言うのです。そして時折夢に当時のことが出てきてうなされることもあると語っていました。若い頃の一つの経験がそれほどまでに、影響を及ぼすことを改めて知ったと同時に自分の言動についても深く考えさせられました。自分のブレない視点を持つこと、誰かの発した一言でゆるぐことなく自らの心で人との関係を築くことの大切さを改めて知ったのでした。

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11月 23

過去に目を背けずに生きること

強い悲しみに襲われた時、私達はそれを必死に捉えようと様々な思考を巡らすものです。しかしそれが余りにも重く苦しいことである場合、思考を巡らすことすら出来ずただ一つの断片として心に陰を落としてしまうこともあるようです。ふと手に取った一編の小説は苦悩に立ち向かい、そこから再生した男性の物語が描かれていました。
海がある町に住む主人公は大きな台風が訪れた日の午後、近所の海岸へ出掛けます。台風の目に当たっていたため、辺りは不気味な程静かでした。20分ほどしたら家に帰ろうと思い、砂浜に腰を下ろし友達とその犬と遥か彼方にある地平線を眺めていました。その時何か恐ろしいことが起こると直感したのも束の間、大きな津波が襲い友達とその犬は帰らぬ人となります。このことがきっかけとなり、その瞬間に見た現実か錯覚か分からない光景が恐怖として心の底にいつまでも存在するようになりました。過去の一瞬にして起こったその出来事により、亡き友と過ごした思い出すら苦痛として刻まれます。そして何十年もの月日が経ち、友の残した絵を見てもう一度この海を訪れたことで彼の心は再生へと向かいます。それまでの葛藤や苦悩は計り知れないほどに強いもので、まるで大きな津波にこの男性の心が奪われてしまったかのように感じたものです。
この小説で強く刻まれたことは主人公が語る「恐怖から目を背くこと」でした。忘れたい出来事から逃げることは、自分を追い込み傷つけることを知りました。今まで生きてきた中で起こった様々な事柄は、胸の中の引き出しにしまってあります。もし過去が私を押しつぶそうとするのであれば、それに立ち向かうことで少しずつ未来は再生されていくのではないかと感じるのでした。

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11月 10

悪女が後押ししてくれる人生もある

忘れられない幾つかの小説あります。何年も前に読んだものから最近出会った作品まで、それらの物語は私の心の中で色褪せずに存在し続けています。
ここ最近特に思いを巡らしているのは、ある推理小説です。名前や職業を変えて罪から逃れながら生きる主人公の女性と彼女を追う刑事、彼らを取り巻く者達からなる壮絶な物語は私を圧巻させ、今もなお魅了し続けているのです。そこまで強く心にあり続ける理由は、主人公の行動力です。悪事を重ねながらも自らの意志のままに生きて、男性を虜にする彼女はとても美しい悪魔です。しかし己の目的の明確さと行動を起こす力はカリスマ的でもあり、憧れさえ抱かせます。こうした主人公への思いが沸々と私の中に起こるとき、何かに怖じ気づいていて前に進むことができない自分の状況を知るのです。もしくは決断していても、一歩踏み出る勇気が湧かない場合もあります。
ちょっとした躊躇は心を弱めてしまいますが、ここから飛び出したいという強い願いが状況を好転させてゆくことを学んできました。その心の変動には小説の世界でとてつもない魅力を醸し出してきた罪深き悪女が、一役買ってくれることを何度となく経験してきました。
どんな時も目標に向けて一目散に生きることは難しいものですが、遠回りをしながらも目的に辿り着くことができればとそれでよしと思っています。悪いことはしてはいけませんが、強き野望を持つ文学作品のヒロイン達から学ぶものがある事は嬉しいことです。こうしたことから文学に出会うことは、生きてゆく上で重要なことを知ることでもあるのだと思うのでした。

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10月 26

やっと辿り着くことが出来た街

きっかけがないとなかなか訪れることがない「場所」があります。特にそこが自分の生活圏内から離れている場合などは、用事がないと余り行くことがないような気がします。
数週間前の晴れた休日にある街を訪れました。友人とその子供と一緒に街一体で行われていたジャズフェスティバルへ行くためです。
美味しいランチも完食してライブ鑑賞のかたわら、フェスティバル会場から少し離れた大きな公園に行くことにしました。その道すがら感じたことはウィークエンドのオフィス街は人通りも少なく、それでいて洗練されていることでした。公園へのお散歩途中にお洒落なレストランとセレクトショップや美術館が入ったビルの中庭に立ち寄りジャズの演奏を聴き、ささやかな幸せを感じながら午後の時を過ごしたのでした。
いつのことだか忘れてしまいましたが、この街について書かれた雑誌を読んだことがあります。その時、「いつか散策してみたい」だと思ったのですがあれからもう何年も月日が経ち、そんな気持ちを抱いたこともすっかり忘れていました。しかしこうして訪れる機会が巡ってきて、休日を過ごしたことで「あの時」の気持ちを思い出したのでした。
都市はどんどん変化を遂げているため、私が手にした雑誌に掲載されていた記事よりも幾分変わっているかもしれません。でも歴史ある建造物や老舗店、大きくて緑豊かな公園はそこにあり続けており訪れる者によき時間を与えてくれていることを改めて知りました。行きたい場所へ大切な友達と行くこと、昔からあるものと新しい文化を肌で感じることは私の暮らしに潤いとやすらぎを与えてくれたのでした。

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