深みある言葉と小説は私の宝物

自分の行動に責任を持つことは、自分に嘘をつかないことだと思います。仕事や日々の暮らしの中で困難な状況に見舞われた時、それを回避するために誰かのせいにしてしまうこと、矛先を他のことに変えてしまうことを少なからず経験してきました。こうした思考を持つことはとても楽で安易なことだからです。しかし本当のことが分かっているのにも関わらず、このような回避方法を続けていると何度も同じことに躓いてしまい、ただ逃げているだけで同じところを巡り続けることになると考えるようになりました。私の尊敬している知人は、「全ての行いは自らが招いたもの」と言います。この言葉は私の心の中にずっとあり続けており、生きてゆく中で重要なキーポイントになりつつあります。
私が好きな短編小説を集めた単行本にも先に挙げた「責任や嘘」について書かれたものがあります。主人公達はそれぞれのスピードで生き、考えながら困難に立ち向かうのです。それはとても辛いことでもありますが、真っ向勝負で潔い生き方は読む者の心を確実に捉えます。この作品の魅力は、心の傷を受け止めて正直に生きるという人間の真の強さを描いているところなのです。私という人間がこの世に存在し続ける限り、この小説や知人の言葉を宝物として大切にしてゆくと供に、気持ちがぶれてしまう時には軌道修正するためのよきツールになるのではないかと思うのです。

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